今回はマルゼンのベーカリーコンベクションオーブンのご紹介です。
以前デッキオーブンについてご紹介いたしました。
詳しくは・・・
『デッキオーブンのご紹介』 の回をご覧ください。
同じ「オーブン」でも何が違うのか?
加熱の仕組みの違いや特長等、詳しく解説していきます♪
コンベクションオーブンとは?
コンベクションオーブンとは、ヒーターで熱を発生させ、庫内のファンで熱風を強制的に循環させて焼成するオーブン。
マルゼンのベーカリーコンベクションオーブンは、庫内ファンを風の循環が最も良いとされる形状を採用し、庫内の熱を効率良く循環させている。
よって、焼成物に効率よく火を通すことができる。
庫内の熱循環イメージ (図は吸込板、オーブン棚を取り外した状態)
以前ご紹介した「デッキオーブン」とは庫内の構造と熱の伝わり方が全く違いますね。
デッキオーブンとの加熱の仕組みの違い
前回ご紹介したデッキオーブンが「蓄熱」だったのに対し、
コンベクションオーブンは「対流」のオーブンになっています。
対流式のコンベクションオーブンの方が焼成物に対して全体的に熱が入るため、均一に焼色がつきます。
一方、上下の蓄熱の力で熱を通すデッキオーブンは、上下熱の境目に「ホワイトライン」ができるのが特徴です。
特長
新しくなりました!
デザインを一新!
全面ガラス扉を採用するとともに、本体カラーをルビーレッドに。
オープンキッチンなど、魅せる厨房に最適。
簡易スチーム機能搭載
簡易スチーム機能を使用すれば、湯煎無しでもプリン焼成が可能。
また、生地の分離を最小限に抑えられる。
使いやすいハンドル
左右どちらに回しても扉が開く新型ハンドル。
閉める際はハンドルを回さず扉を押すだけで簡単。
衛生的
R加工を施して清掃しやすい庫内。
扉には汁受けもついて衛生的。
湿度を調整するオートダンパー
ダンパーの開閉により庫内の蒸気量を調節し、生地のふくらみ具合を調整可能。
扉は左・右開き選択可能!
扉開閉の向きは、厨房レイアウトや作業フローに応じて、左または右をご注文時に選択可能。
二重ガラス扉
輻射熱処理を施した二重ガラス扉。
表面温度を大幅に軽減!
誰でも簡単操作
50~300℃の温度設定、10~99分50秒のタイマー設定が可能。
さらに、最大で9ステップ99メニュー登録可能で、温度・時間・ファン風量・加湿量などの設定変更でオリジナルの味わいを作ることができる。
定番メニューはあらかじめ登録しておけば簡単に呼び出して焼成可能。
得意・苦手は?
得意
◎冷凍生地(発酵済みのもの)
*ステップ登録にて簡単焼成。
◎軽い食感の生地
*風によって生地中の水分が飛びやすい(空気を膨張させる力も強い)ため、 サクサクした食感に焼き上げたいときに最適。
例)デニッシュ・クロワッサン・メロンパン・クッキー など
○型物
*熱の循環が良いので型物も素早く焼ける。
例)食パン・シフォンケーキ・パウンドケーキ など
○プリン
*スチーム加熱により、湯煎なしでプリンの焼成可能。
苦手
△ハード系パン
*フランスパンやドイツパン等のハード系のパン。
→生地をいっきに持ち上げることができない。
→蒸気のかかりも適正でなく、焼きこみも難しい。
コンベクションオーブンで焼いたハード系のパンは、時間が経つと皮が柔らかくなります。
様々な組み合わせが可能なMシリーズ
MBCO-4ME
ベーカーシェフの高機能をそのまま、
間口700ミリのコンパクトなボディに
搭載したシリーズ。
商品の鮮度を維持するうえで大切な
小ロット焼成が行える。
400×300サイズの天板が4枚投入可能。
組み合わせ例
コンベクションオーブン+ミニデッキオーブン
デッキオーブンと組み合わせることで、省スペースながら幅広いメニューに対応可能。
Mシリーズシステム例
外形寸法W1895×D800×H1625(mm)
これだけの空間で、小ロット焼成のフレッシュベーカリーが可能に!
作業フロー等に応じて操作パネル・扉開閉向きを反対にしたリバーシブル設定も可能なので、置く場所を選びません!
給排水工事不要のタンク式
コンベクションオーブンに「貯水タンク」を内臓。
給排水工事が不要で設置場所を選ばないため、お客様の目の前で焼き立てパンを提供できる。
貯水タンクは工具なしで取外しでき、給水やお手入れが簡単。
MBCO-T3ME
超小型(間口600mm)で重量わずか53Kg!
コンビニなどのカウンターに置いて使用できる。
MBCO-T4ME
コンパクトなMシリーズで、しかも貯水タンク式!
どこでも設置でき、いっそう便利に。
MBCO-T5E
使い勝手のいいMBCO-5Eタイプも貯水タンク仕様を用意。
焼成力も抜群!
貯水タンクとは、図のようなタンクを使用しています。
お手入れも簡単です♪
ベーカリーコンベクションオーブンは今や、製菓・製パンに欠かせない機器となりつつあります。
それは、デッキオーブンとはまた違う焼き具合を出せることと、操作が簡単であることも人気の理由です。
デッキオーブンとコンベクションオーブン、どちらも大変優れた機器であり、それぞれの得意・苦手や、構造の違いによる焼成の方法を知って頂くことで、皆様の現場の条件に合うオーブンの選定につながります。