知っているようで実は知らない芯温センサー。。。
使い方がわからない・あまり使ってないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
「食材の芯温を計測しながら加熱をする」というなんとも合理的なスチコンならではの加熱方法です。
使ってみると大変便利な芯温センサーの使い方についてしっかりとおさらいをしましょう!
芯温調理とは・・・
食材にスチコン付属の芯温センサーを刺し、設定した芯温に到達した時点で、加熱が終了するという調理の方法です。
※芯温調理の際は加熱時間を設定することはできません。タイマー調理か、芯温調理かのどちらかになります。
芯温調理のメリット
・生焼けを防ぐ衛生管理、焼きすぎを防ぐ品質管理が可能
・扉を開けて何度も芯温を確認する手間が省ける
・初めて調理する食材が、何分で芯温到達するのか
わからないときに有効
手順
(※予熱をし、ホテルパンを投入した状態)
加熱前
①芯温センサーを拭く
芯温センサーを耐熱手袋で持ち、アルコールを噴霧し、軽く拭く。
②芯温センサーを刺す
使い捨て手袋をはめ、食材を持ち、芯温センサーを刺す。
栄養士からのアドバイス
- 食材を並べるときに、どの食材に刺すか決めておくと良いでしょう。
- 庫内、センサーは熱いのでヤケドに注意してください。
加熱スタート
③スタートキーを押す
④食材から芯温センサーを抜く
芯温センサーを耐熱手袋で持ち、食材を抜く。
⑤ハンディタイプの中心温度計で芯温を計測する
スチコンの芯温センサーだけでなく、しっかり確認しましょう。
⑥芯温センサーを拭く
芯温センサーを耐熱手袋で持ち、アルコールとキッチンペーパーでセンサーに付いたカスをキレイに拭く。
⑦芯温センサーを元の位置に戻す
⑧次の加熱の予熱をする
栄養士からのアドバイス
- ④食材から芯温センサーを抜くときは、フォーク等でしごくようにすると拭きやすいです。
- ⑥芯温センサーを拭くときは、しっかりとカスを拭き取りましょう。
食材による刺し方
良い例
カットする方向に対して平行に刺す
悪い例
カットする方向に対して直角に刺す
ブロック肉
カットする方向に対して平行に刺す
直角に刺すとカットするときに芯温センサーを刺した穴が連なってしまいます。
丸鶏
胸身またはもも身の厚い部分に刺す
×ダメな例×
・軽い食材の薄い部分に刺す (厚い食材の厚い部分に刺しましょう。)
・芯温センサーの先端が突き抜けている(正確な芯温が計測できません。芯温センサーが突き抜けないようにしましょう。)
・食材が浮いている(浮いていると正確な芯温が計測できません。芯温センサーをホテルパンに置きましょう。)
・食材のカスがこびり付いた状態で次の予熱をする(正確な芯温を計測できなくなるだけでなく、衛生的にも良くありません。使ったらその都度キレイにしましょう。)
・芯温センサーを元に戻さずに扉を閉める (センサーの故障の原因になります。)
!注意!(※弊社のスチコンは芯温センサーに種類があります。)
1点計測式芯温センサー
・センサー先端の1点で計測する
⇒計測ポイントが1点のみのため、突き抜けると正確な芯温が計測できません。
センサーの先端を食材の厚い部分に刺さなければいけません。
5点計測式芯温センサー(エクセレントシリーズ)
・センサー先端から5箇所の計測ポイントがあり、一番低い温度で管理する
⇒計測ポイントが5箇所あるため、より正確な計測ができます。
芯温センサー3本仕様(エクセレントシリーズ)
・先端の1点で計測するセンサーが3本搭載
⇒計測ポイントが1点のみのため、突き抜けると正確な芯温が計測できません。
センサーの先端を食材の厚い部分に刺さなければいけません。
・上、中、下段に刺す
・ポーションの異なる食材に刺す
・3種の異なる食材に刺す
と使い道は様々
・大量調理マニュアルの、「中心温度3点以上の計測」を加熱中に行うことができる。
よくある質問
Q:食材のどこに刺したら良いの?
A
一番火の通りにくい食材を選んでください。 厚い食材の厚い部分に刺します。 特に骨付きの肉や魚は骨と身の間に火が通りにくい 傾向があります。
Q:ホテルパンの何段目に刺したら良いの?
A
複数段に食材を入れた場合、 その中での中段に刺しましょう。
Q:芯温調理だと実際に加熱にかかった時間が見られないのでは?
A
加熱終了ブザーが鳴っている間に、タイマーキーを押すと、 加熱時間を確認できます。 次回同じポーションで加熱する際は、その時間が目安になります。
※逆にタイマー調理でも芯温センサーを刺しておくと、確認したい時に 芯温キーを押せば現在の芯温のチェックができます。
Q:「大量調理施設衛生管理マニュアル」では、芯温75℃1分間以上、ノロウイルスのおそれのある場合は、85~90℃、90秒間以上だが、芯温到達した時点で加熱終了で良いの?
A
芯温を75℃以上に設定してから、加熱後タイマー調理で 1分〜1分半延長して加熱を行ってください。 または、ステップ1で芯温到達させ、ステップ2で1分〜1分半の、 メニュー登録をしても良いでしょう。 (加熱後には必ずハンディタイプの中心温度計で、芯温の確認は 行ってください。)
最初はオペレーションに組み込んで、スタッフ間で共有するだけでも大変かもしれませんが、芯温センサーを使いこなせると、かなり便利になります。
いちいち扉を開けて、芯温を確認して・・・という手間が省けるだけでも調理される方の負担は軽くなるはずです。
ぜひご活用ください。