【第5回】スチコン導入の効果

スチコンは、様々な調理を可能にする加熱機器です。

では、マルゼンのスチコン“スーパースチーム”を
実際現場に導入することで、どのようなメリットがもたらされるのでしょうか。
メリットを知ることは、作業効率のアップに必ず繋がってきますので、
スチコン導入をご検討の方、また現在お使いの方も必見です!

また今回は、スチコン調理の「得意」「苦手」まで掘り下げてまいります!!

スチコン導入のメリット「3本柱」

スチコンでは、「T-T管理」が可能。

「T-T管理」の「T-T」とは、Time(時間)とTemperture(温度)を指します。

「T-T管理」とは、
“強火・弱火”といったあいまいな表現であった加熱調理の加減を
“何℃・何分加熱”というように、加熱温度と時間に分けて数値化することで、
データ管理できることを表します。

イメージ画像

「T-T管理」で生まれるメリット“3本柱”

イメージ画像

食材の温度と作用について

食材は温度によって変性する。
設定温度や芯温を見極めるには、食材の温度と作用に関する知識も必要。

イメージ画像
イメージ画像

栄養士からのアドバイス
スチコンを使った加熱調理では、「調理モード」・「温度」・「加熱時間または食材の中心温度」を設定することができますので、より厳密に「T-T管理」が可能です。

では、スチコンを導入することで、具体的にどのようなメリットがあるか見てみましょう!

品質の向上

加熱調理のマニュアル化ができ、熟練・未熟スタッフ間の格差解消

食材やメニューごとに、調理の「マニュアル化」が図れ、均一な品質で提供可能。
基準を明確にするために、データ収集を積み重ねることが必要。
例)鶏もも肉の塩焼き

イメージ画像

(熱風モード) 表面がパリッとなった。

1回目

イメージ画像

(コンビモード) ジューシーになった。

2回目:調理モード変更

3回目に向けて・・・

もう少し柔らかめがベストなので、
次回は、コンビモードで、
温度あるいは蒸気量を変更。

イメージ画像

栄養士からのアドバイス

私たちも、レシピを作る際は、調理データを記録し、手直ししながらより良いレシピを作っています。

イメージ画像

メニュー登録機能を使用することで、ワンタッチで調理可能。
また1メニューにつき最大9ステップ登録でき、複雑な調理でも自動的に連続調理が可能。

イメージ画像

最大99メニュー登録可能です!

メニュー数の増加に貢献

イメージ画像

スチームモード

イメージ画像

熱風モード

イメージ画像

コンビネーションモード

の3つの調理モードを使いこなすことで、「蒸す」・「焼く」だけではなく、「煮る」・「炊く」・「炒める」等、様々な調理に対応可能。

イメージ画像

詳しくは 「3種類の調理モード」の回をご覧ください。

予熱機能使用で、一定の仕上がりを実現

イメージ画像

加熱を行う前に、予め庫内を十分に温めることで、庫内温度が安定し、調理時間や品質が安定する。

イメージ画像

栄養士からのアドバイス

予熱を行わないと、庫内が設定温度に達する前に、調理が完了してしまう場合もありますので、予熱は必ず行いましょう!

芯温センサー使用で、加熱調理時のロスが少ない

正確な温度コントロールで、芯温は1℃単位で設定可能。

芯温センサー使用で、デリケートな食材へのオーバークッキングを防ぎ、 ロスを最小限に抑えることができる。

イメージ画像

栄養士からのアドバイス

カットした食材の大きさや庫内に投入したホテルパンの枚数によって、加熱時間は変わります。
一定の仕上がりを求めるならば、芯温調理が最適です!

イメージ画像

詳しくは 「芯温センサー使い方・コツ」の回をご覧ください。

食材の形、栄養素の保持

鍋に比べてホテルパン内での対流が少ないため、煮崩れしにくい。

イメージ画像
イメージ画像

崩れやすい食材もキレイに!

焼き物では、コンビモードを使うことで焼き縮みを抑え、冷めても固くなりにくい。
スチームモードは、鍋でゆでるよりも食材の栄養素の流出を最小限にとどめ、食材の味や香りを保持。

食材点数の多い場合、食材ごとに分けて加熱すると、盛付の単純化が可能。

イメージ画像

生産効率の向上

加熱をスチコンに任せられる

加熱スタートすれば、加熱完了まで他の作業が可能。
⇒フライヤーでの揚げ物、盛付作業、洗浄等に時間がかけられる。

鍋と異なり、かき混ぜることがない。

直火ではないので、濃度のあるものが焦げ付きにくい。

イメージ画像

ポタージュも手離れよく、きれいに仕上がります。

複数の同時調理が可能なため、生産効率アップ

調理モードと温度帯が同じものは、庫内に同時投入が可能。

イメージ画像

①「炊飯」と「煮物」の同時調理
実例では・・・3種類の「炒め物」を同時調理して、総菜のラインナップを大幅アップ!

②同一献立で調味料や分量を変更して同時調理
例)常食と減塩食

【応用】スチコン2段重ねで、多品種の調理可能

イメージ画像

限られた厨房内で、調理モードの異なる加熱が可能。
例)上段「主菜」、下段「副菜」

衛生面の向上

芯温センサーで、衛生管理可能

食材の加熱完了を「食材の中心温度(芯温)」に設定することで、生焼けによる食中毒を未然に防止し、適切な温度管理が可能。

イメージ画像

詳しくは 「芯温センサー使い方・コツ」の回をご覧ください。

快適な厨房環境を実現

庫内が密閉されており、本体からの放熱が少ないため、厨房内の温度や湿度の上昇を抑えるのに貢献。

自動洗浄機能付きのスチコンであれば、清掃作業が効率的。

様々なラインナップ

イメージ画像

*涼厨仕様

機器本体表面温度の上昇を抑え、排熱を集中排気させ、厨房内を快適にする。

イメージ画像

*ロング脚タイプ

最下段が床面から60cm以上の高さなので、ハネ水の心配がなく、衛生性、清掃性、作業性に優れる。
(大量調理施設衛生管理マニュアルに対応)

イメージ画像

*パススルータイプ

調理から配膳の流れを一方通行にすることで、交差汚染を防止。

イメージ画像

詳しくは 「機種シリーズの特長」の回をご覧ください。

USBメモリー接続ユニットの採用で、調理データの管理を簡素化

庫内温度や芯温をUSBで抽出し、パソコンに取り込めば、簡単に温度記録可能。(数値表示・グラフ表示)

イメージ画像

1つのスチコンで登録した調理メニューデータをUSBで抽出し、別のスチコンに調理データを置換可能。
⇒ 品質の均一化、調理のマニュアル化が可能。

イメージ画像

栄養士からのアドバイス

調理データを記録する際、 手書きデータだけではなく、USBデータで細かい記録管理できます!
このように、 スチコンを導入することで「品質・効率・衛生」 に貢献し、 多くのメリットが生れます!
3本柱からみた弊社スーパースチームのバリエーション・機能を さらに分かりやすくおさらいしましょう。

スチコン導入メリット“3本柱”へのマルゼンのアプローチ

マルゼンのスチコンは、バリエーションが豊富。

スチコン導入メリットの“3本柱”である「品質・効率・衛生」の効果を向上させる機種・機能のまとめ。

イメージ画像
イメージ画像

栄養士からのアドバイス

スチコンは、様々な調理を可能にする加熱機器ですが、調理に関して「得意」、「苦手」はもちろんあります。
より効率的で良い品質のものを提供するためには、これからを理解することが大切です!

スチコンの「得意」・「苦手」

【得意】◎大量生産

コンロや焼物器での生産は処理数に限界がある。
居酒屋の宴会、花見等のイベント時に対応可能!

【苦手】 △少量調理(少人数向け)

小さいホテルパンがあれば可能だが、料理によっては鍋が早い場合もある。

イメージ画像

【得意】◎ヘルシー揚げ物風、炒め物風

揚げ物:鍋を使った揚げ物に比べて、吸油率は低くなり、ヘルシーになる。
炒め物:鍋と異なり、直火でないため、鍋の炒め物に比べて油は少量でよい。

【苦手】 ×本格的な揚げ物

揚げ物:揚げ物風では、水分の多い食材は不向き
炒め物:水分が逃げにくいため、炒めた感じが出にくい。

イメージ画像
イメージ画像

【得意】◎煮崩れしやすい食材の煮物

鍋に比べて、かき混ぜることがなく、ホテルパン内で対流が起こりにくい ため、煮崩れしにくい。

【苦手】 ×煮詰める

本的に、煮物調理は蓋をして加熱するため、水分が飛びにくい。

イメージ画像

【得意】◎濃度のある物・焦げ付きやすい物

濃度のあるものでも焦げ付きにくく、付きっきりで混ぜる必要がない。

【苦手】 △硬い根菜類を柔らかくする

大きいポーションの根菜類は中心部まで火が入りにくい。

イメージ画像

【得意】◎低温長時間・オーバーナイト調理

低温でじっくりと加熱することで、素材の深部まで軟らかくなる。

栄養士からのアドバイス
長時間調理でも、加熱をスチコンに任せられ、他の調理作業に専念できます。

【苦手】 △薄い肉や緑野菜をさっとゆでる

鍋と異なり、対流が起こらないため、肉類は結着しやすい。
長時間加熱すると、緑野菜は退色しやすいので、注意が必要。

ポイント
●加熱時間をなるべく10分以内に抑える。
●カットの大きさ、繊維を断ち切るカットにする。
●ホテルパンに詰め込み過ぎない。

イメージ画像

スチコンの導入効果は非常に高く、大量調理施設には欠かせない加熱調理機器の一つとなってきました。
マルゼンのスチコン “スーパースチーム”はバリエーションが豊富ですので、お客様に合った作業性や厨房設備、食数に合わせて導入して頂くことで、品質、生産効率、衛生面が向上します!

また、スチコンの「得意」「苦手」を理解することで、スチコンの効果的な使い方に繋がっていきます。

奥が深いスチコン調理。。。。 まだまだ追究していきます!

close
Contact us

厨房のことでお悩みがあれば、
お気軽にお問い合わせください。
厨房機器のトータルでサポートする
マルゼンが解決します。