【第7回】ホテルパンの容量と処理量

今回は前回に引き続き、スチコンの相棒「ホテルパン」に関してです。

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詳しくは・・・
『ホテルパンの材質と種類』の回をご覧ください。

ホテルパン1枚分に対する容量は、食材の種類や大きさによって異なります。
スチコンを使いこなすためには、まず基本の目安を理解し、食材やメニューごとにホテルパンに入れる量を決める必要があります。

それでは、詳しく見てみましょう。

処理量の目安(1/1ホテルパン)

1/1ホテルパンサイズを基準とし、これに応じて小さいサイズのホテルパンは、2/3量、1/2量になる。

●食材のポーション形状や重さによって、容量は変わる。
●ホテルパンに入れ過ぎると、加熱ムラの原因に繋がるため、 適正量を把握する。

<サイズ 例>
ホテルパンサイズ例

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1回転当りの加熱の処理量「処理量=ホテルパン1枚分×投入段数」

※これに加熱時間を考慮する。
処理量の計算を実際に行ってみましょう。

~スチコン6段タイプの場合~

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●魚の切り身の容量の目安は、1/1ホテルパン当り20切れ。
これを計算式に入れると、
1回転当りの処理量 20切れ×6段=120切れ

●加熱時間を15分と仮定すると、
入れ替えも考慮して、1時間に3回転が限界。
1時間当りの処理量 120切れ×3回転=360切れ

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栄養士からのアドバイス
各々のスチコンで処理量を考える方が多いですが、全てはホテルパン1枚につき、何段投入するのか、それに対して加熱時間を考慮する事で、処理量が決まります。

これを理解しておくことで、どの段数のスチコンでも処理量が考えやすくなります。
それでは、同条件でマルゼンの機種に当てはめてみましょう!

【条件】
・魚の切り身(40g/切)
・ホテルパン1枚当り
 1/1=20切  2/3=13切  1/2=10切
・加熱時間:15分
※入れ替え考慮し、1時間に3回転とする。

※ホテルパン1枚当りの切り身の枚数はあくまで目安であり、切り身の大きさ、並べ方によって変わります。
※大型機種は、加熱時間が15分を越える事があります。

それでは、「容量の目安」を見ていきましょう!

●野菜  参考写真

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煮物等は、具材+調味液で 計3.5~4.0kgが目安です。

●肉・魚  参考写真

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●その他  参考写真

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栄養士からのアドバイス

全て1/1ホテルパンの写真ですが、2/3ホテルパンであればこの2/3量、
1/2ホテルパンであればこの1/2量が目安になります。

●業種別の食数の目安

業種別の食数の目安

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※全段投入で、1回転とする

●ホテルパンの枚数の選定

・初期導入で必要なホテルパンの大まかな必要枚数

例)業種:保育園
食数:100~150食
導入機種:スチコン5段タイプ(1/1ホテルパン)
利用メニュー:焼き物、蒸し物をメインに、おやつ、煮物等にも活用

・深さ25mm(ステンレス):5~10枚
・深さ25mm(アルミ):5枚
・深さ65mm:5枚
・穴あき   :5枚
・焼き網   :5枚

お客様の使用用途に合わせて、焼き網等の枚数を増やしたり、深さ100mmを選定したりする。

今回は、スチコンの相棒「ホテルパン」に関してでした。

お客様に合ったスチコンの選定するためにも、食数をホテルパンの処理量で換算して考えることがポイントとなります。

また、スチコン調理では、食材をホテルパンの最大量入れるのではなく、適切な容量で調理することがおいしく均一にできるポイントです。

ホテルパンを上手に使って、スチコンを使いこなしていきましょう!

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