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第2回

庫内仕様による焼成メニューの違い

ライン



登場人物イメージ

マルゼンには、パンや菓子類に特化した本格的な大型のオーブンから、
狭い厨房スペースでも使うことのできるミニデッキオーブンまで
豊富なラインナップを取り揃えています。

詳しくは・・・
Click 『デッキオーブンのご紹介』  の回をご覧ください。
マルゼンのデッキオーブンですが、庫内仕様を用途に応じて2種類から
お選び頂けるのをご存知でしょうか?
庫内仕様の違いによる得意、苦手を理解し、
お客様の焼き上げたいものに合ったデッキオーブンを選定して
頂きたいと思います。

今回は、デッキオーブンの「庫内」に注目して詳しく見て行きましょう!
また、既にデッキオーブンをお使いの方も、おさらいとしてぜひご覧下さい。

ピンク背景



●庫内仕様は大きく2種類
デッキオーブンは、上火と下火から発した熱によりパンなどを焼成するオーブン。

デッキオーブン

上火と下火は、それぞれ温度・熱量調節可能。
その上火下火の熱を伝える炉床は、大きく2種類。

石板仕様・鉄板仕様

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●石板仕様
石板仕様は、蓄熱性が非常に高く、温度が下がりにくい。
加湿機能を搭載することによりハード系パンも思いのまま。
また、石板仕様は、上火も選択可能。

○石板の高い蓄熱により、パンは上に膨らむ力を得る。
○石板なので、フランスパンやドイツパン等の生地を
  直焼きで焼成。
○フランスパンなどのスチーム加湿焼成に、威力を発揮
  する加湿装置により、効率よく質の高い蒸気を発生する。
石板仕様庫内画像
●石板仕様の調理例
仕様 上火:パンチングプレート
下火:石板
上火:石板
下火:石板
(※PJ□-2□□□タイプのみ選択可能)
特長 上火:パンチングプレート×下火:石板 図
パンチングプレートは、上火の熱を直に当てるため、表面がパリっとしたパンに最適。
上火:石板×下火:石板 図
石板は、上下の石板から蓄熱した柔らかい熱で焼き上げるため、ふっくらとしたソフトなパンに最適。
調理例
◎フランスパン、ドイツパン
○クロワッサン、デニッシュ
  食パン、菓子パン、調理パン
フランスパン 画像
◎食パン、菓子パン、調理パン
○ドイツパン、フランスパン

食パン 画像
●最適CHECK!
チェックマーク パン全般(フランスパンなどのハード系からソフト系)まで幅広く焼きたい。
チェックマーク 石板ならではの、柔らかい焼加減が好み。
チェックマーク 加湿機能が必要。
●マルゼンのラインナップ
プリンスオーブン
プリンスオーブン
※上火下火に石板を使用した
  機種あり
ミニデッキオーブン
ミニデッキオーブン
※下火のみ石板を使用
レーヴ
レーヴ
※下火のみ石板を使用



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●鉄板仕様
鉄板仕様は、庫内温度の上げ下げがしやすい為、パンはもとより
和洋菓子にも最適。

○設定温度の変更に柔軟に対応できるため、多品種の焼成が可能。
○ステップ調理などの温度の昇降変化を利用した焼成が可能。
○天板や食パンなどの型を使用する焼成。
×ハード系で行う直焼きは生地が炉床に
  ついてしまうので不可能。

上火:パンチングプレート×下火:鉄板 図
鉄板仕様庫内画像
●鉄板仕様の調理例
◎スポンジケーキ、チーズケーキ、クッキー
  シュー生地、カステラ、プリンなど
◎食パン・菓子パン・調理パン
×ハード系のパン
パン画像
●最適CHECK!
チェックマーク 和洋菓子をメインで焼きたい。
チェックマーク パンを焼く予定だがハード系のパンは焼かない。
チェックマーク 費用を抑えたい。(鉄板仕様は石板仕様より安価)
チェックマーク 加湿機能は不要。
●マルゼンのラインナップ
プリンスオーブン
プリンスオーブン
※下火のみ鉄板を使用
ミニデッキオーブン
ミニデッキオーブン
※下火のみ鉄板を使用
エスポワール
エスポワール
※下火のみ鉄板を使用



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●石板仕様と鉄板仕様の比較
石板仕様 項目 鉄板仕様
鉄板仕様より蓄熱性が
優れる
蓄熱性 温度変化に対応できる
庫内温度がぶれにくい 温度変更 設定温度を変更しながら
焼成可能
あり 加湿機能 なし
スリップピールによる生地投入 生地の直焼き 鉄板に生地が張り付いてしまうので不可
食パン、菓子パン、調理パン、
ドイツパン、フランスパン、
クロワッサン
適したメニュー 食パン、菓子パン、調理パン、
和洋菓子

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●庫内においての天板方向一覧
庫内の仕様には「縦差し」と「横差し」があり、縦差しにすると奥に長く、
横差しにすると間口が広くなるため、設置場所のスペースも選定の条件になる。

天板方向 縦2枚差し 横4枚差し 縦4枚差し 横6枚差し 横3枚差し 縦1枚差し
イメージ 縦2枚差し画像 横4枚差し画像 縦4枚差し画像 横6枚差し画像 横3枚差し画像 縦1枚差し画像
レーヴ      
エスポワール      
プリンス    
ミニデッキオーブン          

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横差し
○天板を横に持つため、安定感があり扱いやすい。
  奥行きが狭くなるので、奥にある天板も取り出しやすい。
△間口が広く、奥行きがない分、扉を開けた時に外気が入り、
  温度が下がりやすい。

縦差し
○間口が狭くなり、奥行きが広くなる分、扉を開けたときに外気が入りにくく、
  温度が下がりにくい。
△奥行きがあるので、横差しよりも奥の天板の向きを変えたり取り出しがしにくい。



●熱量について
デッキオーブンには「熱量調節キー」があり、上火下火それぞれ調節することができる。
同じ温度帯でも熱量の違いでパンの焼き色が変わる。
上火では、焼き色をつけると同時に、熱によって生地が上に上がる力を
抑制する力があり、下火では、下からの生地の持ち上がりを促進する力がある。

各機種の熱量調節段階
括弧8段階:レーヴ・エスポワール・プリンス
4段階:ミニデッキオーブン


ポイント 熱量が大きい場合
  *上火・・・ 生地が上に持ち上がる力を熱で抑制するので生地が持ち上がりにくい。
よって高さの低いパンになる。
  *下火・・・ 生地の持ち上がる力を下からの熱の勢いが助けるので、
上に持ち上がりがよくなるが、どこまで伸びをよくするかは
上火の設定次第。また、上火と比較して直に熱を受けているので
熱量が大きすぎると底面が焦げやすいので注意する。


ポイント 熱量が小さい場合
  *上火・・・ 熱で生地の持ち上がりを抑える力が少なくなる分、
伸びのよい焼き上がりになる。しかし焼き色は薄くなる。
  *下火・・・ 生地の持ち上がりを助ける熱の力が弱いので、
生地が上に持ち上がりにくい。ある程度下火の熱量は必要。


・熱量の違いにおける生地への影響(イメージ)
  熱量 小 熱量 大
小物パン 小物パン・熱量小画像 小物パン・熱量大画像

・表面の焼き色は薄い。
・さわると柔らかい。


・表面の焼き色は濃い。
・焼きが強いのでさわるとしっかりしている。

食パン 食パン・熱量小画像 食パン・熱量大画像

・生地が上に持ち上がる。
・側面の出来が弱い。
 腰折れの原因にもなる。


・低めに焼きあがる。
・側面は焼けているので腰折れは
 軽減される。


コメント



登場人物イメージ

オーブンの選定が決まったら、庫内の材質までしっかり選ぶことで
自分が一番納得のいくオーブンに出会えます。
まずは、オーブンを知ることから。
実際に使ってみたい!というお客様のためにマルゼンでは
テスト焼成もできますので、お近くの営業所までお問い合わせください。
お客様にとって最適なオーブンに出会えますよう、
私達もサポートをさせていただきます♪

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